「設備保全に配属になったけど、知識はないし、仕事内容も分からない…」
「就活で設備保全系の仕事にエントリーするけど知識がなくて志望動機が書けない」
「転職で設備保全の仕事をしたいけど、持っているイメージにギャップがないか知りたい」
「仕事内容を把握した上で自分のスキルや性格が合っているか知りたい」
そんな不安を抱えていませんか?
気持ちはすごく分かります。何か新しいことに挑戦するときや、環境が変わる場面では不安になりますよね。
この記事では執筆するにあたって、現職が設備保全である私が、高校の友人などに話を聞き、他社についても調査をしました。
この記事では設備保全の
- 仕事内容
- メリット、デメリット
- 向いている人、向いていない人
を紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
気になる設備保全の仕事内容
設備保全の仕事は、
- 設備の定期整備
- 設備の定期点検
- 設備故障の修理
- 設備の改善・改造
- 部品の管理
などがあり、覚えることがたくさんあります。
順番に解説します。
1.設備の定期整備
工場の設備には定期的に整備を行うものがあります。
故障をする前に整備を行うことで工場のラインを止めずに稼働率を下げないことが目的。
また設備の安全性を高め、設備を長く使い続けるようにします。
たとえば、シリンダーやポンプのシールなどは必ず劣化してしまうため、定期的に整備が必要です。定期整備のは取扱説明書に記載されているため、内容を把握し、記録しておくことが大切です。
2.設備の定期点検
工場の設備には定期点検が不可欠です。
定期点検も定期整備と同じようにラインの稼働率を下げずに
安全性を高めるために必要でしょう。
たとえば、
- ベルトが伸びていないか
- ポンプの圧力は上がっているか
- チェーンは伸びていないか
- ベアリングに異音や異常はないか
などがあります。
定期点検の内容も取扱説明書に記載されており、私の所属する工場では、長期的に故障してしまった修理内容に対しても、点検を実施することで未然に故障を防いでいます。
3.設備故障の修理
突発的な設備故障の修理対応が設備保全のメイン業務となります。
定期点検や定期整備では予想できない故障が発生した際に修理の業務を行います。
工場の組立ラインでは1時間、設備が停止すると数千万から数億円規模で損失が発生。そのため、1秒でも早く稼働させるために知恵を絞り修理作業を行います。
4.設備の改善・改造
設備保全では、安全性の向上・稼働率向上・品質向上のために改善を行います。
工場では日々、他工場の労働災害情報や品質不具合など、さまざまな問題が発生。そのため設備保全では、問題の解決のために改善活動を行います。
たとえば、
- 挟まれ災害が発生した際、類似設備に安全対策を実施
- 品質不具合が発生した際、不具合の未然防止対策
- 品質不具合が発生する前に設備的に検査装置を追加
- 無駄な工程を減らし、稼働率向上
などがあります。。新人の頃はできないですが、知識を増やし経験を積んでいくことによって難しい改善も実施できるようになります。
5.部品の管理
修理作業のような実作業だけでなく、部品の管理も設備保全の仕事です。
修理、点検、整備、改善を行うためには部品が必要です。部品を予備品として持つためには、数量を管理し「どこに」「何が」あるか分かるようにしなければなりません。また、予備品を持つと税金もかかるため、脱税防止のためにも部品が「どのくらい」あるのか把握する必要があります。
私も、購入した部品はパソコン上で管理を行い、年に1度、棚卸し作業を行っています。
以上が設備保全の仕事内容となります。設備保全は、「機械」「電気」「空圧」「油圧」などの知識が必要です。まずは定期点検を行い、基礎的な知識を身につけていきましょう!
嬉しい設備保全のメリット
設備保全の仕事をするメリットは以下の3つです。
- 業務中にレベルアップができる
- 仕事の自由度が高い
- 感謝される
順番に解説します。
1.業務中にレベルアップできる
仕事をしていく上で知識やスキルのレベルアップができます。
基本的に対応した修理は自分で完了するまで終わりません。その過程の中でわからないことがあっても上司やメーカーに問い合わせて、理解していきます。改善や改造をする際には、業務中に必要な知識を集めることで自然とレベルアップができる環境。
私も気づいた時には一人である程度の修理ができるようになっていました。
また、仕事をする上で必要な資格や講習を会社の支援を受けて取得できます。
私の場合は、
- フォークリフト(1t以上)
- クレーン、玉掛け各種
- 低電圧取扱者
- 高所作業車
- といし交換
などを取得できました。会社には感謝しかありません!
2.仕事の自由度が高い
設備保全の仕事は自由度が高いです。
もちろん、突発的に壊れた機械の修理は優先。とはいえ、修理のない時間は、計画的な修理や調べ物、改善など自分のやりたいことができます。
自分の仕事が全て終わらせれば毎日、定時で帰ることも可能でしょう!
またフレックス勤務を実施している会社もあるためワークライフバランスを取りやすい部分もあります。
3.感謝される
修理が完了した際には、オペレーターから感謝されます。
「修理してくれてありがとう」
「助かったよ!」
など仕事を通して、感謝の言葉をもらえます。工場のライン作業者として仕事をしているとなかなかできない経験です。あなたも感謝されることで、モチベーションが上がり仕事が楽しくなること間違い無いでしょう!
恐怖、設備保全のデメリット
設備保全の仕事をするデメリットは以下の3つです。
- 修理が完了するまで帰れない
- 環境が悪い
- 危険が多い
順番に解説します。
1.修理が完了するまで帰れない
修理が完了しなければ、機械は止まり生産ができません。そのため修理が終わるまで基本的には帰れないことがあります。
私も過去に修理が終わらず、夜の1時まで仕事をし、次の日朝の8時に出勤したことがあります。集中力も切れ当時は非常に危険でした。現在は新たに退勤から出勤までの時間にインターバル(10時間)を作るなど改善をしています。
2.環境が悪い
修理をしている時には、誰も立ち入らない空間で作業をすることが多々あります。作業空間では油やゴミが大量に溜まっているなど最悪の環境です。想像しただけで食欲が…
家に帰った後にスマホケースに匂いがついてしまったり、鼻に匂いが残るなど2次災害もたまに発生します。できれば機械はキレイに使ってもらいたい…
危険が多い
トラブル時に修理の対応をすることが多く、危険です。設備保全での労働災害は、大きな事故になりやすいと言われています。特に鋳造工場などでは命に関わるような事故や災害が発生することも珍しくありません。
私も過去に労働災害にはなっていませんが
- 電気に感電
- 機械分解時カバーに挟まれそうになる
- 高所作業中をしている時、落下しそうになる
- ハンマーで思い切り自分の手を叩く
などがあります。
現在では安全装置が多数ついている機械が多いのでそこまで身構える必要はありません。
災害はルールを守らなかった場合に発生します。あなたはルールを守り、未然に災害を抑制していきましょう。
工場の設備保全に向いている人・向いていない人の特徴
向いている人の特徴
- 機械をいじるのが好き
- 単純作業が嫌い、苦手
- 自分で考えて答えを見つけていきたい
- 知識欲がある
- 責任感がある
向いていない人
- 単純作業が好き
- 変化が嫌いな
- 人の指示に従っていたい
- 機械をいじるのが嫌い
- 無責任な人
全て当てはまらなった人も安心してください。上記にあげた内容が全てではありません。
私も変化は苦手ですし、機械をいじることも就職するまで経験はありませんでした。実際に経験をしてみて機械をいじるのも面白いと最近感じています。
自分が考えている性格も、もしかしたら気づいていない部分があるかもしれません。自分自身の可能性を信じて頑張りましょう!
まとめ
設備保全の仕事では、危険が多く、劣悪な環境で作業することも多いです。しかし、さまざまな知識やスキルを身につけることができる環境になっています。これから工場もどんどん自動化していき、機械が増えるため設備保全の需要は増えていくでしょう。
あたは自身のためにも仕事に前向きに取り組み、レベルアップを重ねて希少価値の高い人材を目指しましょう!